温泉と遊園地を一体化させた「湯(ゆ)~園地(えんち)」が7月29日、大分県別府市の「別府ラクテンチ」に3日間限定でオープンしました。
別府市が昨年11月に、遊園地を温泉施設に見立てたPR動画を公開したことがきっかけ。動画内で長野恭紘市長は「100万再生されたら実現する」と宣言していました。
▲きっかけになったPR動画
動画はたちまち話題になり、わずか3日間で100万回再生を突破。
再生回数に達した翌日に、長野市長は「反響の大きさに驚いており、やってしまった感でいっぱいでございます」とコメントを発表。苦笑いを見せながらも、「必ずオープンさせます」と宣言しました。
市は実行委員会を立ち上げ、今年2月からクラウドファンディングや、一般寄付などで資金を調達。約8200万円の資金が集まりました。
そして、「べっぷ火の海まつり」にあわせ、7月29日からの3日間限定で開催が実現したのです。
園内には、「温泉バブルジェットコースター」や「浴槽型のメリーゴーラウンド」、DJブースなどが用意されています。午前11時、ジェットコースターは180分待ちになっているとのこと。
入場できるのは開催費用を出し、あらかじめ申し込んだ人のみ。市は3日間で約1万2000人の来園者を見込んでいます。
温泉、銭湯好きの人気ライターであるヨッピーさん(@yoppymodel)も参加中。
ヨッピーさんは、BuzzFeed Newsの取材に話します。
「古い昭和感のある遊園地に、これほど人が集まることはそうないのではと思うくらいの盛り上がりっぷりです」
「『温泉!』と言い張るのには、ちょっとこじつけ感があるな、とは思いますけれど、こうやって人が集まって一緒になにかをやる、という口実としては良いと思います。みんな『騒ぐ口実』『出かける口実』を探してるのが現代社会だと思うので、そのきっかけを行政主導でやるっていうのはすごく画期的なことなのでは」
同園スタッフは、「普段の週末の10倍くらいの客入り。こんなの初めてです!」と話しているとのこと。
期間中は九州北部豪雨で被災した日田市の特産品を販売するブースも設置。売り上げの一部を義援金とする予定です。長野市長は「昨年の熊本地震で別府市は被災者だった。今度は支援する側に回りたい」と話しています。