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Channel: BuzzFeed - Takumi Harimaya
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フリースタイルダンジョン第二章へ Zeebraと藤田晋が語る、シーンに与えた影響とこれから

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MCバトルブームの火付け役となった「フリースタイルダンジョン」。4thシーズンからモンスターが入れ替わり、第二章を迎えた。

フリースタイルダンジョンが与えた影響。そしてこれからの展望とは。オーガナイザーのZeebra氏と、スポンサーを務めるサイバーエージェント社の藤田晋社長がBuzzFeed Newsの前で語りあった。

Zeebra氏(左)と藤田氏

Jun Tsuboike / BuzzFeed

チャレンジャーがモンスターとフリースタイルで対戦し、賞金獲得を目指す同番組。MCバトルを地上波でレギュラー放送するのは史上初の試みだった。

2015年9月からスタートし、間もなく2年を迎える。そもそも始めたきっかけとは。

藤田:昔からUMBなどMCバトルを観ていて。個人的なHIP HOP支援は10年前からずっと続けていたんですけれど、いつかこれを地上波でやりたいという思いがあって。そこで高校生ラップ選手権が盛り上がって。ジブさんに「これ地上波でできないですかね?」と相談したんです。けれど「それはなかなか難しい」と。そうしたら、高校生ラップ選手権とは異なるコンセプトの企画を考えてくれて、それでいきましょうと。

Zeebra:ちょうど俺もMCバトルの新しいイベントの企画書を作っていて。高校生ラップ選手権を卒業した子たちの行き先が見たいな、と。それが「フリースタイルダンジョン」というタイトルだった。なので、やりたいと思っていたところに藤田さんが器を用意してくれた感じですね。

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高校生ラップ選手権とは、BSスカパー!の番組「BAZOOKA!!!」で始まった現役高校生によるMCバトル大会。予選を勝ち抜いてきた高校生たちが頂点を争うこの番組で、Zeebra氏は審査員を務めた。この大会で成績を残した高校生ラッパーがフリースタイルダンジョンに出演したこともある。

テレビ局の演出にはさせない。HIP HOPそのままを見せる

Zeebra:初めの頃は、本当に手探り状態で。誰も民放でやったことがないわけですから、方法がわからない。いろいろ試行錯誤していくうちになんとなく方向性が定まっていきましたね。

藤田:そもそもMCバトルを地上波でやることは局にとってリスクが大きいですからね。コンプライアンスに触れることもありますし。私はキャスティングや演出には一切口を出さないようにしているんです。HIP HOPの番組をHIP HOPの人たちで作ってもらいたいと。そうしたら般若戦で一気にブレイクして…。

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2015年11月25日放送のRec2-5。チャレンジャーの焚巻が初めてラスボスの般若を引きずり出した。

般若は2008年のUMBで優勝して以来、MCバトル界から退いていた。般若が7年ぶりにバトルに復活することになり、ヘッズは大興奮だった。

Round1。般若はLAMP EYE「証言」のビートにのせ、「まぁ落ち着け 君の実力 俺に教えてくれよ敗北 こいつゾンビにして骸骨 即効やってやる これがヒップホップ」のパンチラインを魅せた。

当時はYouTubeでも配信しており、同回は過去最高の再生回数を記録。これをきっかけにHIP HOPを知らない層にも行き渡ることになった。

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藤田:本気の番組じゃなかったら、般若からあんな熱い言葉は出てこない。モンスターたちの意地の張り合いですから。テレビ側の演出主導にはならないように「そのままのHIP HOPを見せたい」。そう願っていたら、みんなが作り上げてくれました。

Zeebra:最初にモンスターや審査員を選ぶときに、HIP HOPシーンに対して献身的に動く人たちにしようと。とにかくシーンに意識を持っていて「このチャンスを無駄にしない」と思ってくれる人たちにお願いしました。

HIP HOPシーンに与えた影響

HIP HOPシーンに与えた影響

Jun Tsuboike / BuzzFeed

フリースタイルダンジョン、高校生ラップ選手権がきっかけになり、MCバトルブームに。ダンジョンの収録会場にいけば若い女性も多くおり、新木場駅までの帰り道では中高生たちがサイファーをしている。

それに止まらず、昨年の都知事選では、東京都選挙管理委員会が主催する「18歳選挙権」の周知キャンペーン「TOHYO都」の一環でHIP HOPイベント「TOHYO CYPHER」が開催されたり、上場企業のCMにラッパーが起用されたりなど数年前では考えられないことが起こっていった。

Zeebra:MCバトルは言葉の格闘技でスポーツみたいな部分がある。音楽を排除しても楽しめる。それがHIP HOPの大きな入り口になったと思っています。

藤田:HIP HOPは海外では売れているのに日本では火がつかない。いま第一線で活躍している人たちは冬の時代、不遇の目に遭っていて。まずは「広める」ということでは成功したと思います。

Zeebra:HIP HOPとラップって、同じようで少し違うんです。HIP HOPは文化全体を意味していて、そのHIP HOPの手法としてラップがある。第一次ブームのときは、ラップが広まっていったと思うんです。

で、今回は言葉とか、我々がラップの歌詞でなにをやっているのかとか。MCバトルを通じて、韻を踏むということが伝わったかな、と。なんでも言っていいけれど、なんでも言っていいわけではない。クレバーな遊びなんだなというのがわかってもらったのかなって。

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番組内では、どこで韻を踏んでいるのか。どのようにして韻を踏んでいるのかをわかってもらうため、テロップを表示している。

2人が選ぶベストバウトと「般若」という存在

Instagram: @hannyaofficial


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