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東名高速事故 バス会社社長が語る「新型車両」導入の難しさ

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愛知県新城市の東名高速道路上り線の新城パーキングエリア付近で、6月10日午前7時30分頃に乗用車とバスが衝突した事故。新型バスの安全性にも注目が集まっている。

バスに搭載されていたドライブレコーダーより

東神観光バス提供

この事故で、乗用車を運転していた男性は死亡。バスには当時、運転士、乗務員を含む47人が乗車。そのうち、男女計6人が腕や胸の骨折。頭部打撲の男性運転手を含む39人が軽傷を負った。

事故をうけ、東神観光バスは10日午後8時30分に緊急リリースを発表した。事故の詳細が書かれている。

①午前5時27分に点呼・車両点検後、出庫。

②午前6時21分に乗降地(愛知県八幡町)に到着・現地に待機。

③午前7時01分に客様(上宿旅友の会)に御乗車いただき、出発。

④午前7時20分頃、東名高速・豊川インターチェンジから入る。この際に法規に従い、ガイドがシートベルト着用案内と点検を実施。

⑤午前7時29分、当該地点に差し掛かったところで、対向車線より乗用車が中央分離帯を越えて突入し、バスと衝突。同時に衝突記録データが動画と共に、弊社運行管理部のパソコンにアラーム。

⑥午前8時に弊社管理職及び契約事故調査会社が現地到着し対応。

⑦乗客44名+旅行会社添乗員1名+乗務員2名の47名が病院に搬送。(豊橋市内4か所、新城市内1か所、豊川市内1か所)

⑦午後4時現在、全病院を弊社で確認し、搬送47名のうち44名は治療を受けて帰宅済み、現在、3名が治療中(豊橋市内病院2名・豊川市内病院1名)

当該運転士は、68歳の優良ベテラン乗務員とのこと。休日および前日の休息などは適正に取得し、当日朝の運行前の点呼でも健康などに問題はなし。年1回の健康診断でも健康状態に異常はなかったとしている。

社長が語る「新型車両導入」の難しさ

事故車両は、いすゞガーラ(平成27年式) 大型ハイデッカー型貸切バスだった。

ISUZU / Via isuzu.co.jp

事故当日、安全装備として搭載されていた、自動車メーカー純正装備 ・衝突被害軽減ブレーキおよび車間距離警報や、排気ブレーキ/リターダなどの補助ブレーキは常時作動。

独自安全装備の、ドライブレコーダーを連動したデジタル式運行記録計も搭載していた。

同社は大型、中型、マイクロバスを合わせ60台を所有。該当車両は、事故に遭った車両を含め、2台を2017年2月に導入していた。

齋藤雅宣社長がBuzzFeed Newsの取材に話す。

「いまは、ドライバーモニターや車間距離通知など安全性を向上させたバスが続々と発表されます。弊社も年に2〜4回は、より安全性に特化した新型車両の入れ替えをしています」

定期的に入れ替えをし、新型車両を古いタイプのものと交換してきた。

しかし、そこには難しさもあると話す。

「2017年ころから、インバウンド増加や東京五輪決定などの影響で新型バスが発表されるたびに、各社から申し込みが殺到します。なかなか供給が追いつかないことは業界全体の課題でもあるかと思います」

齋藤さんによると、新型車両の入札は申し込み順で決まるという。利用客がさらに安全性を求めるようになり、それに各社応えようと、“争奪戦”になっているのが現状だ。

国土交通省は、貸切バス事業の概況を発表している。それによると、事業者数は平成10年の2122社から、平成27年に4508社の約2倍に増加。

それに対し、車両数は36,508台(平成10年)から、50,182台(平成27年)になっている。

ドライブレコーダーの映像。

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