現在、Twitter上で話題のアカウントがある。
シン・ゴジラ リアルタイム実況だ(@shingoji_real)。映画「シン・ゴジラ」で劇中に起こった出来事を時系列に沿い「#シンゴジ実況」のハッシュタグ付きで実況するもの。
10月31日にアカウントを開設し、フォロワーは8万人を超える。ツイートすれば、たちまち拡散され、トレンド入りする盛り上がりを見せている。
また、ほかのユーザーも参加し、「え、マジなの…?」と思ってしまう“ゴジラ目撃情報”が投稿されている。
BuzzFeed Newsは、アカウントを運営する“中の人”に話を聞いた。
実況を始めたきっかけは?
運営しているのは、20代の男性(学生)。始めたきっかけを話す。
「シン・ゴジラを見ていたところ、劇中に時刻や日付が細かく出てくることに気付き、自分でまとめたり、ネットの情報を参照したりしたところ、適当に作られたものではなく、流れが繋がることが分かりました。ちょうど11月3日が近かったので、せっかく調べたのだからと思い、アカウントを作りました」
作品は、5〜6回ほど鑑賞したそう。ちなみに、11月3日は、ゴジラが日本に初上陸した日だ。
「正直言って、ここまで盛り上がるとは思っていませんでした。身内のファンだけで楽しむつもりでしたので……。多くのファンのみなさんはもちろん、カラー公式や准監督の尾上さん、泉政調副会長役の松尾さんなどにまで乗っていただいて、恐れ入るばかりです」
これまで一番印象に残っている実況は? の問いには、「7日の鎌倉上陸です」と答える。
自動投稿システムの障害で投稿が遅れてしまった。
「投稿が30分も遅れてしまったにも関わらず、実況の参加者のみなさんが、ちゃんと実況を続けてくれました。私だけが今回の実況を動かしているわけではなく、ファンの集合的な思いが実況を動かしていることを実感できました」
ツイートは、ほぼ自動化しているそう。正確な時間にツイートしたいことと、やはり24時間張り付いているのは、無理があるためだ。
ゴジラ愛と、ヤシオリ作戦に向けて
実況を始めてからの感想を、こう話す。
「シン・ゴジラという作品がいかに愛されているかを感じました。あの作品は『虚構』に『現実』が飲み込まれていく虚構でしたが、それを現実の中で体験してみたい、あの作品の中の現実に没入したいファンの漠然とした欲求に、私が火をつけてしまった、という思いを持っています」
▲公式には「現実対虚構」の文字がある
シン・ゴジラ / Via shin-godzilla.jp
最後に、これまで実況を盛り上げてくれたユーザーたち。そして、ヤシオリ作戦(劇終盤、ゴジラに対抗するため、自衛隊と米軍などで決行された一大作戦)に向けての思いを聞いた。
「今回のヤシオリ作戦実況に際し、放射線流の直撃や、急性被爆の危険性があります。フォロワーの皆様の生存は保証できません。だが、どうか実行してほしい。我が国の最大の力は、このTwitterにあり。Twitterは、この映画を実況する力が与えられた最後の砦です。リアルタイム実況の未来を、皆さんに託します。以上」